洲鼻通りの江の島弁財天道標

2018/11/15 - 2018/11/15

　江の島に向かう洲鼻通りの角に江の島弁財天道標がある。それらしい辻に建っているが、この道標は平成11年（1999年）に道路工事中にここから170m南の江の島寄りの洲鼻通り地下から発見されたものであり、この場所に移設されたものである。ここから江の島まではおよそ10町ほどの距離があるが、ここより170mほど江の島寄りとなると、杉山検校が建てた江の島弁財天道標の中では一番江の島に近いものであろう。ただし、島内の福石脇（https://4travel.jp/travelogue/11418219）にもあるが、江の島の近くなら江島神社までの道程（距離）を刻む方が江の島を目指す物見遊山客には心強いであろうし、神社の境内には道標は不要というものだ。また、藤沢市教育委員会が建てた看板には、この道標が発見されるその33年前に市の重要文化財に指定されたことが記載されており、看板の説明文と反故が生じている。
　杉山検校（和一）が元禄2年（1689年）頃に江の島道沿いに江の島弁財天道標を48基ほど建てたといわれるが、現在も残っている10余基（12基）のうちの1基である。なお、杉山検校の墓のある場所（https://4travel.jp/travelogue/11423313）までは行ったが、霊園には入らず参拝はしなかった。
（表紙写真は江の島弁財天道標）

エリア 藤沢・江ノ島(神奈川)

江の島弁財天道標。

「市指定重要文化財（建造物）　昭和41年（1966）1月17日指定　江の島弁財天道標」。
平成11年（1999年）に道路工事中にここから170m南の江の島寄りの洲鼻通り地下から発見された道標がその33年前に市の重要文化財に指定されているとはどうしたことか？文化財がその後道路下に埋まってしまったと考えるよりは、前に指定を受けていた道標にこれを追加したと考えるべきであろうか？それならば、追加指定された日付けを記載すべきである。

表面に「ゑのしま道」、側面に「一切衆生」と刻まれている。

「二世安楽」。